ゆうあいの里ふれあいセンター土曜将棋教室
開催日時
・毎月第2、4土曜日 午後1時~4時
対象者
・小中学生(年長さん)
・今から始める人~アマ初段
・女性も歓迎
1時~4時の間は何時に来られてもOK。
無料(タダ)です。
このページは教室の指導方法のダイジェスト版です。
少し長いですが、最後まで見ていただけたら、これから将棋を始めるお子さんや保護者の皆様にも、「へ~_将棋ってこんな遊び」なんだとイメージできると思います。
将棋は知的な遊技で、学校の勉強で参考になる点がたくさん有ります。
麻雀も花札も各種賭博も知的な遊技です。しかし、のめり込むと、いっぺい君のようにとんでもない事になります。
将棋も同じです。ほどほどに!
将棋は自分と相手が同じ戦力(20枚の駒)で戦います。
野球やサッカーは、強いチーム(ソフトバンクや巨人)と弱いチーム(中日や西武)が戦う。
野球やサッカーは普通に戦えば、概ね強いチームが勝ちます。
同じ戦力で戦う将棋は対戦相手をだまして罠に陥れたり、
相手のミスや油断を的確に咎め、
そうして得たリードを、相手が嫌がることを徹底的に行い、勝利につなげる。
将棋というゲームは、卑怯で人間として「どうかな?」という人が強いです。
理想は「普段は紳士。将棋だけ意地悪で悪魔!」
将棋に負ける人は「その卑怯を受け入れる」心の広い、心が美しい人なのです。
指導方法
①駒の動きの説明
②ルール説明
③駒の価値と損得計算
④やさしい戦法説明
⑤詰め将棋(1~5手詰め)
⑥指導員との駒落ち対局
①~⑤を理解した子は、子ども同士の対局もあり。
感想戦が出来ないレベルの子ども同士の対局は、ただ駒を動かしているだけなのでお勧めしません。
【将棋教室講師のお願い】
ゆうあいの里は、みんなが使う公共施設です。
騒いだり、走ったりして、他の人の迷惑にならないいようお願いします。
お菓子の持ち込みNG。お茶とお水はOK。
漫画やゲームは持ってこないでね/将棋は集中力が大事
対局前の駒の配置
お互いに8種類、20枚の駒を使って戦います
玉将が1枚
金・銀・桂・香が2枚づつ
飛車と角は1枚
歩兵は9枚
自分から見て三段目まで自陣
相手から見て三段目が敵陣
将棋盤の外側には「1~9」「一~九」と数字が書かれています。
数字は駒の座席番号
飛車は2八と8二に着席
駒の並べ方
大橋流
大橋さんは江戸時代の将棋家元
数字の順番で駒を並べます。
玉将を1段目の中央に置く
金を玉将の左⇒右
銀を左⇒右
桂馬を左⇒右
香車を左⇒右
角を左、飛車を右
歩を中央から左⇒右⇒左⇒右⇒
カッコ良い将棋の作法
駒の並べ方の動画もあります。
駒の動き
最初に覚える将棋の知識
将棋のルール
ルールその2:反則
反則の代表
サッカーのハンド(手を使う)
ペナルティエリアのハンドはPK
故意のハンド⇒一発レッドカード
将棋は何が反則なの?
①.2歩
②.打ち歩詰め
③.行き場所の無い駒を打つ
④.行けない場所へ駒を進める
⑤.王手放置
⑥.連続王手の千日手
⑦.相手の手番で指す
⑧.持ち駒を裏にして打つ
⑨.待った!
反則は全て「即・負け」!
将棋は色々覚えることが多い。
駒が8種類。動き方も8種類。
反則も多い
反則は即反則負け!
油断するとすぐに駒を取られる
ルールを守って指した手の90%は悪手!
悪手=損な手、相手が喜ぶ手
覚えることが多くて大変だし、
客観的に見て辛いだけのゲームです。
駒の価値と損得計算
駒をタダで取られない事。注意!
特に、飛車角金銀など高価な駒を取られると泣く
将棋の対局中に考えること。
敵陣を突破したら、相手の駒を捕獲する。
相手の戦力を削ぐ
持ち駒=自分の戦力にする
相手の王様は包み込むように逮捕
初心者の戦法
先手は一生懸命考え、玉将の周りに飛車と金銀4枚を集め、鉄壁の守りを構築!
これこそ「無敵の構え!」⇒さあ飛車でバンバン攻めるぞ!
後手は角の頭の急所を狙って「歩を3つ」進めた。
敗因は
後手が歩を2回(8五歩)進めた時に角の頭を守らなかった。
「無敵囲い」にこだわらず7八金と金を角の守りに使う。
将棋は限られた枚数の駒で、守ったり攻めたりします。
完璧な守備陣+完璧な攻撃隊はありません。
臨機応変に戦いましょう。
「無敵囲い」戦法は完璧に負けた
反省しましょう。
①相手が飛車先の歩を突いて角の頭の弱点を攻めているのを無視して「無敵囲い」の陣形を急いだからです。
②そして大事な角を歩で取られた
③角の頭の弱点を攻められそうな時は守りましょう!
④自分も積極的に相手の角の頭の弱点を攻める!
先手後手、お互い飛車先の歩を突いて角の頭を攻める戦法を「相がかり」と呼びます。
では「相がかり」戦法のスタート
〈図1〉
駒を並べ終えた初形です。
ここから先手▲2四歩⇒後手▽8四歩⇒
▲2五歩⇒▽8五歩。先手と後手お互いに飛車先の歩を2つ突いて相手の角の頭に襲いかかろうとしています。〈図2〉
〈図2〉
角の頭の弱点がお互いピンチです。
①後手の立場で局面を見る
次に先手から▲2四歩と突かれると歩で角が取られそう。非常に怖い!
②先手の立場でも
後手から▽8六歩と突かれて角が取られそう。
この局面では先手▲7八金
後手も▽3二金と金を角の横に上がって角の頭を守る〈図3〉
〈図3〉
これで先手も後手も角の頭を金が守っているので安心。
①ここで先手は▲2四歩と攻める
②後手▽2四同歩⇒▲2四同飛車
▲2四同飛車で後手抜きはダメ!
例えば▽9四歩には
先手は▲2三歩打ちで角取り。
▽2三同金⇒▲同飛車成で金を取られます。
③戻って▲2四同飛車には
必ず▽2三歩打ちで飛車を追い返す〈図4〉
〈図4〉
後手は角を取られずに済んだ。
ここで▲2三同飛車成と攻めを続けると
後手▽2三同金で歩と飛車の交換。先手は大損!
図2の局面で、先手が▲7八金と角の守りを省いて▽2四歩と攻めて来たらと、心配するのは当然です。
それは無理な攻めと、昔から言いわれていますが、それなりに強い人同士でも無理な攻めが通ることがあります。
心配な人は先手▲2五歩に▽3二金と守っても良いです。
〈図5〉
図4から先手は▲2八飛車と引く
後手も▽8六歩⇒▲8六同歩⇒▽8六同飛車⇒▲8七歩打⇒▽8二飛車で一区切り。
①先手も後手も角は大丈夫。
②お互いに歩を1枚持ち駒にした
金の守りで飛車を追い返した。
将棋の勝負はここからです!
〈図6〉
図5から先手は▲3八銀と上がる
①飛車+銀で後手陣を狙う。
後手の守りは金1枚に対して、飛車と銀の2枚で数の攻め
後手は▽3四歩で角を動けるようにする
①攻撃目標の角を逃がす
②角を3三へ、銀を2二へ上がり、更に飛車も8四に上がって先手の攻めを正面から受け止める。
ここから先は将棋教室で!
詰将棋
①将棋は相手の玉将を先に詰ました人が勝つゲーム
②駒の動きを覚えたら、次は簡単な詰め将棋に挑戦
③初心者がいきなり20枚の駒を使う実戦の対局は局面が広く、指す手の見当つかず、苦労します。
駒落ち対局
初心者=下手に対して、まあまあ強い人=上手は「飛車と角」「飛車と角と香車と桂馬」「飛車と角と桂香と銀」など自分の駒を盤上から取り除いて対局します。
将棋が好きな人は、負けることが大嫌いな自己中なので、駒落ちはしませんが・・・
中には「負けても苦にならない」な奇特な人もいる
①上手の飛角が無いと下手は安心
②上手の金銀や桂香が無いと攻め易い。
サッカーに例えると
相手DF1人に2人で攻撃!
最初は8枚落ち
上手は王将と金2枚。隙だらけ
①下手は飛車と銀の2枚で上手陣を攻める。
②数的優位のまま2筋を狙う。
③攻めの銀と上手の守りの金を交換しながら、飛車や角が敵陣を突破⇒成ってパワーアップ!
次は6枚落ち
上手は王将と金2枚と銀2枚。
桂香が無いので端の守りに隙あり
①下手は6六角と上がり上手陣の端の9筋を狙う。
②上手も8二銀と上がり9筋を守る
③下手は9六歩から攻める
角と香の2枚で数的優位を保ちながら攻める
上手に何回も勝てば、その手合いは卒業。
上手は駒を増やします。
8枚落ち⇒6枚落ち⇒4枚落ち
上手の駒が増えれば強くなったことを実感します。
数的優位を作って上手の陣地を突破しても、上手の王様を逃がすと中々勝てません。詰め将棋や終盤の寄せのトレーニングも大事!
将棋のナビゲーター「格言」
クルマのナビゲーターは
目的地まで安全な道のりを
示してくれます。
「格言」は将棋のナビゲーター
考える能力や記憶力には個人差がある。
将棋の強い人は「盤と駒」を頭の中にイメージし、脳内で数手先まで考えた手を指す。
過去の失敗した手を記憶して過ちを繰り返さない。
能力の高い人でも限界はある。
全ての変化は読めません。
格言は失敗を反省し「過ちを繰り返さない方法」や「成功した手や手順」を短く表した言葉
対局者が危険な手を指さないよう、安全な手順を示す。
指し手に悩んだ時は「格言」を思い出してください。
不利な局面を挽回したり、有利な局面を勝利に導く手を探すお手伝いをします。
覚えておきたい将棋の格言
えっ!将棋の格言って80個もあるの?
覚えられないよ。・・😢
大丈夫!それなりに覚えられます
格言は、
駒の名前とその場面の状況の組合わせ
例えば「金底の歩岩より堅し」
英語にすると「金底の歩」is「岩より堅い」
これだけの事です。
言葉と状況の絵の印象が強ければ、
すぐに覚えられます。この調子で80個覚えたら、
学校の暗記問題は楽勝。
言葉と絵の印象で格言を覚える
(短いフレーズで強い印象)
17番)角の頭は丸い
序盤に使われる格言
41番)金底の歩岩より堅し
中終盤に使われる格言
格言を作った原田泰夫 九段
格言は太平洋戦争の敗戦後、将棋普及を目的に作られた写真は原田九段と羽生少年
原田先生2枚落ちで快勝!
原田先生は格言の他にも大事な考え方の「3手の読み」を推奨しています。
自分の指す手を考えるだけではダメ
自分が指す⇒相手が対応する⇒そして自分はどう指す!
棋は対話
対局中おしゃべりはしませんが、相手の指し手と自分の指し手が会話するようになると、立派な将棋です。