息子さんが将棋にのめり込み過ぎる前に(ご注意)
何事もほどほどに!
最後まで読んでくださいね。
最近よく、「将棋に熱心な子ほど学校や普段の生活で報われない。」と聞きます。
勉強や運動そっちのけで、夜中まで将棋にのめり込む。・・・
学校の成績は下がるし、健康にも悪い!
学校で将棋用語を使う「お前は詰んでいる」「そのやり方は悪手だね」
学校で将棋の考え方を使う「苦しい時は戦線拡大」=さぼりがバレて先生に怒られた時、関係無い言い訳をしまくる。
「敵の急所は我が急所」=ズルして早い者勝ちを実行する。
その結果、学校でひどいイジメに遭い、登校拒否の引きこもりへまっしぐら。
高校進学に失敗&就職もしない!
前の連盟会長も、中・高校時代に記録係で学校を休むと、「今日も学校休みつ君」とからかわれた。
東三河支部は将棋教室を始めて20年。
小学低学年の脳が柔らかい時期にアマ3級くらいの棋力に到達した子は、
①論理的な思考が身に付く
②記憶力に優れる
③応用力に優れる
④高い集中力
⑤苦しい局面でも辛抱する強い心が養われる
⑥勝機の無い局面では投了する冷静さを持つ
⑦礼儀作法が身に付き誰にも好かれる子になる
低学年で上記の能力を手に入れたら、学校の勉強は楽勝のはず!・・・将棋は良い事ばかり。
しかし高学年や中学生から将棋に熱中すると、
中学で勉強しなくなり、その後の人生に取り返しのつかない悲劇に見舞われる。
具体的に言うと「就職しないため、健康保険、年金機構に加入せず、病気になっても治療を受けられない。」
社会のセーフティーネットから落ちこぼれる。
将棋は悪で、勉強!勉強!と受け取られそうですが。
柔らか脳の年代に正しく将棋と向き合えば、「他の人と比べ少しの努力で学校の成績が良くなります。」
何のために勉強するの?/学校の成績が良くなってその後何か良い事があるの?
【その答え】
将来、君はお父さんやお母さんから独立し、自立した生活を送る。
その時君は生活に必要なお金を得るため仕事をします。
生活に必要なお金:食料費、家賃、光熱費(水道/電気/ガス)税金/保険、交通費(電車賃、自動車購入やガソリン代)・・・
学校の成績が良くなり、大学へ進学して更に学業に励むと、生活に必要なお金を得るための、職業選択の幅が広がる。
学校に行かず、決まった職業にも就かず、将棋とニートをダラダラ続けた人の告白
(ニート: Not in Education, Employment or Training, NEET)
35歳未満で就学、就労、職業教育を受けていない状態を意味する用語。
改めて、プロ棋士を目指す人ってどんな人?
プロ棋士の小学生時代の棋力
・五歳で始め半年でアマ初段。
将棋教室の先生と同程度の棋力
15手詰めが簡単に解ける
すごいスピードで上達/アマ初段の記憶無し
・小学2年生でアマ3段
研修会に入会
・小学4年生でアマ5段
奨励会6級入会
奨励会は6級~三段の9つの階段があります。
年齢制限の壁!初段(21歳)と三段(26歳)の2回。
将棋がダメでも、人生やり直しができる年齢で退会させる。
近年、永瀬九段や藤井八冠王の影響?で、高校中退する奨励会員が増えた。
(プロ棋士を断念した後に就職出来ない)
奨励会を勝ち抜けた人がプロ棋士四段です。
現役プロ棋士が奨励会に入った年齢は?
40年前の羽生世代は小学6年で奨励会入会。
今活躍している人は小学4年で奨励会入会。
渡辺九段、豊島九段、勇気八段、聡太八冠
藤井八冠を筆頭に、将棋界のレベルが飛躍的に向上し、小学低学年から競争激化!
将棋が好きなだけでは奨励会に入れません。
今、奨励会員は200名、三段リーグに50名。
6年生入会⇒高3初段⇒22歳三段
三段リーグを5年(10期)で抜けても26才。
保護者は26歳までお子さんの生活費を負担し、国民年金や健康保険の支払いも立て替える覚悟が必要!
保護者に厳しい世界。
四段になれずに26歳で退会したら、超悲しい!
本人は「夢を叶える」と頑張るが、連勝と連敗の狭間で躁鬱のジェットコースター。人間が壊れる。
昨今将棋界は、藤井八冠の活躍でバブルの絶頂!30年前も羽生七冠バブルがありました。
隣の囲碁界も2000年に「ヒカルの碁」バブル!その後、2016年に井山七冠バブル。
羽生七冠王は5ヶ月で終了。
井山は途中3つ失いましたが、再び7冠王に返り咲き、2018年まで七冠全冠制覇を続ける。
あれは将棋ブームではなく、羽生ブームだった。
当時、羽生と同学年の”超イケメン棋士”の郷田王位もいて、バブルに拍車をかける。
羽生さんは七冠を失っても、常に4つ以上のタイトルを保持した。
羽生が勝ってもニュースにならないため、マスコミは将棋を取り上げなくなった。
現代に置き換えて。
このまま藤井八冠王が勝ち続けると・・・
将棋で生活出来る人はほんの一握り。
奨励会3段リーグを勝抜いた人だけ。
将棋のプロ棋士は半年で2名。
年間4名しか誕生しない狭き門!
令和2年3月に四段に昇段された服部さんと谷合さん。
谷合さん(右)は東京大学工学部院生⇒某ベンチャー企業で自動運転の画像認識アルゴリズム開発に携わる。
現在、プロ棋士養成機関の奨励会には200名在籍。
入会者は毎年40~50名。
その中から10%しかプロ棋士になれません。野球に例えると
奨励会員=ドラフト指名候補
プロ棋士=2軍選手
A級棋士=1軍選手
奨励会は芥川龍之介の「蜘蛛の糸」みたい!
(血の池地獄⇒お釈迦様が半年に2人クレーンゲームで牽引)
子ども将棋人口推測:
ひとつの学年の男子が40万人。将棋のルールを知っている子が10万人。1学年で4名がプロ棋士になるとして確率は0.0004%!
将棋のプロ棋士の収入は?
順位戦のクラス(ABC)で月給が決まる。
藤井名人はA級より少し多い
順位戦とは
・毎日&朝日新聞の棋戦
・A~C級にプロ棋士を順位付けする
・5つのリーグを作り1年かけて戦う
・毎年春にA級1位が名人に挑戦する
・Bクラスは成績上位者が毎年2名昇級
・Cクラスは成績上位者が毎年3名昇級
・AとB1は成績下位者が2名降級
・B2クラス以下は複数年で成績が振るわない人を降級させる。
・C2クラスを降級すると最長10年間、順位戦以外の棋戦に参加できるが、10年後に引退。
順位戦クラス別収入一覧表
ほとんどの棋士はBクラスに昇級することなく引退。
(年収:240万円+α マジ?)
まさに弱肉強食の世界!
⇒プロ棋士になっただけ
強豪棋士は若くして年収1千万円近く獲得しますが、徐々に棋力が落ち、子どもが大学進学を迎える本当にお金の必要な50代で年収3百万円に下がる。
順位戦以外の棋戦でも収入を得られます。
・対局料はクラスで若干の差はある。が、
・最低ランク2万円として。
・7棋戦全てを1勝1敗(2局)で敗退すると
・全部で14局⇒28万円の収入。
順位戦(名人戦)以外の7棋戦
竜王戦:読売新聞(優勝賞金4000万円)
王位戦:中日新聞他3紙(地方新聞の連合)
王座戦:日本経済新聞
棋王戦:共同通信社
叡王戦:業績不振の㈱ドワンゴ⇒不二家へ
王将戦:スポーツニッポン紙
棋聖戦:産経新聞と某不動産会社
読売新聞社主催の「竜王戦」の賞金が将棋のタイトル戦では最高額ですが。・・・
読売ジャイアンツの控え選手の年俸と同じくらいの金額です。寂しい限り
将棋愛好者は読売新聞を一人で100部購入しないと竜王戦の賞金はUPしない!
(野球と比べ将棋の世間の評価は圧倒的に低い)
上場企業の会社員の「年齢-年収」グラフ
自動車部品製造のJ社は50才で900万円。
役員や管理職はもっと頂いている。
トヨタ自動車正社員は40才で850万円くらい。
プロ棋士は50才で300万円。
将棋は年間の賞金総額が決まっているため、藤井聡太さん一人勝ち続けると他の人に賞金が回らない厳しい世界。
全員が潤う仕組みではありません。
藤井さんだけ年収1億5000万円で、他は良くて1000万円。悪ければ200万円。
他のプロスポーツ選手の収入は?
将棋は暗い部室で活動しているため、活躍しても目立たない。
柔道・剣道のように先輩が晴れがましい仕事に就職していない?
将棋は筋力関係なし、先輩より後輩が強いことも起こりがち。先輩を見下す後輩もいて、先輩・後輩の絆は薄い?
将棋部員は将棋以外の能力(学業)で就職先を見つけることになる。
しかし将棋に熱中し過ぎるあまり勉強が疎かになって就職は難しい。
日本の伝統文化の将棋って幸せになれないの?
小学校低学年のうちに将棋を習えば「ああ良かった」と思える場面は多いです。
今までの話しを整理しよう。
将棋の悪いところ
-dark side-
①夢中になると時間の経過が速い
⇒夜更かしする。時には朝まで
⇒学校の宿題を忘れる。
⇒翌日学校で居眠りする。
うそをつく。
悪魔のサイクル/堕落の始まり
将棋のテレビゲーム化!
将棋ウォーズというスマホのアプリを使えば24時間世界中の人と将棋が指せるため、親が使用を厳しく監視する必要がある!
②将棋に勝つことだけを生きる目的にする。
⇒変に勝負にこだわる
自分の得意戦法に引き込み罠を仕掛ける。
相手と将棋を楽しむ心の余裕を忘れる!
⇒勝負事以外に興味を示さない
⇒人間性の似た友達に誘われる
⇒勉強しない。仕事に就かない。
やがて勉強も仕事もしなくなり、他人に迷惑をかけてないと主張し。・・・自堕落な生活を送り、自分と同じ種類(興味は将棋だけ)の人間としか会話が出来なくなる。
屋敷九段:18歳で棋聖を獲得
藤井八冠以前の最年少タイトル獲得者
屋敷さんは2年半で奨励会を卒業し、四段デビュー後わずか2年で棋聖を獲得しました。
終盤に誰も考えていない手が飛び出すので、忍者屋敷・お化け屋敷と恐れられましたが、
若い時に競艇などのギャンブルや飲酒にハマり、C級1組に14年間も留まりました。
将棋自体がギャンブル性(相手が自分の悪手を咎めたら負け、悪手が通れば勝ち!)があり、棋士は勝負勘を養うためと称して普段からギャンブルに溺れます。
鈴木九段と先崎九段の著書
プロ棋士が将棋のイメージを悪くしている?
将棋の有効活用!